Bランク

3月・Bランク 京都 東山三十六峰・比叡山と大文字山

3月・B 京都 東山三十六峰・比叡山と大文字山

◎日 程・2023年3月22日(水、快晴)~23日(木、曇り後雨)

◎参加者・18名

◎コース・1日目:京都8:57(地下鉄)-国際会館前9:17/27(バス)-八瀬駅9:35/10:00(ケーブル)-

           ケーブル比叡10:10/30…大比叡11:00…延暦寺(昼食)11:30/12:30…ケーブル比叡

           13:30/14:00-八瀬14:10/30(叡山電車)-出町柳14:43/50(バス)-銀閣寺道

           15:05/20…大文字火床16:00/25…錦林車庫16:50

     2日目:京都9:10-稲荷9:15…伏見大社9:30…四ツ辻10:00…稲荷山10:25…四ツ辻10:50

      …京阪稲荷駅11:15/20-三条11:30/12:45(昼食)-蹴上12:50…インクライン13:00/15

            …南禅寺13:30/14:30…蹴上無鄰菴14:45(解散)

■山旅に限ったことではないが、京都を旅するのには大きな難点がある。あまりにも観るべき、触れるべきポイント、場所、名所が多すぎて焦点を絞るのに難儀するのである。今回の企画にはこの難点に、天気条件が刻々変化する難題が加わってしまった。列島南岸前線の不安定な動きにより週間天気予報が毎日目まぐるしく変わり計画の見直しを何度もかけなければならずヤキモキする事態に見舞われた。開始前日直前になって1日目好天、2日目雨模様になると判断し、大幅な計画組み換えを行うことにした。1日目は当初2日間に分ける予定だった比叡山と大文字山火床を併せて実施するという苦肉の策をとり、2日目は代替腹案の東山南端の稲荷山登頂と琵琶湖疏水出口の蹴上地区散策に切り替えた。

[1日目]
25℃超え快晴の夏日。京都駅改札口で前泊組と当日移動組の全点呼を終え、市営地下鉄の終点国際会館前駅に移動。地下鉄駅階段を出ると比叡山が優美な姿で出迎えてくれた。時間的強行日程を完遂すべく、八瀬登山口⇔ケーブル比叡往復は当初の歩行登攀をケーブルカー利用に切り替えることで時間短縮。ケーブルの比叡駅から歩行開始。スキー場跡地を横目に四明岳駐車に至る。駐車場展望スポットからは穏やかで広大な琵琶湖や頂に雪を残す比良山地の高峰蓬莱山を望むことができた。比叡山最高地点大比叡の一等三角点は木立に囲まれひっそりとしていた。頂きから荘厳な杉木立を降りると延暦寺東塔地域に足を踏み入れる。根本中堂はまだ大改修の最中であったが、阿弥陀堂直下の梵鐘で各自思い思いの願いを込め鐘を打った。東塔からは東山トレイルを辿り、大原方面の水井山など奥深い比叡、比良山地を眺めながらケーブル駅に戻り、八瀬駅から鉄路鴨川デルタの出町柳に降り立つ。ここから銀閣寺にバス移動し大文字山に取り付く。銀閣寺の裏庭である大文字は東山の中心街から視認できるランドマークでもある。ウグイスの鳴き声に背を押されながら辛い石段を登り詰めると送り火の火床「大」の字の頂点絶景に到達。眼下の吉田山、京大から始まり、御所、左大文字、平安神宮、下鴨・上賀茂神社さらには市内最高峰の愛宕山、北摂の山並み、大阪高層ビル群までしっかり捉えることができた。夜は、ライトアップされた知恩院脇円山公園の郷土料理で交流を深めた。
[2日目]
午前から雨予報のため、急遽午前の計画を変更し東山三十六峰南端の稲荷山登攀に切り替えた。伏見稲荷大社は千本鳥居のいわゆる映えスポットとして外国人観光客に絶大な人気を博している。この日も行き交うハイカーの八、九割は海外からの観光客と思われた。稲荷の本殿脇から始まる朱塗りの鳥居のトンネル石段は233mの頂上まで延々と続く。途中の四の辻展望所からは洛南の家並みや、東寺を見下ろすことができた。鳥居群は屋根代わりの役目を果たし、降り出した雨をかなり遮ってくれた。下山後は地下鉄を乗り継ぎ蹴上に降り立つ。京都市内と近江の琵琶湖とを繋ぐ水運遺構のインクラインを見学。曳舟線路をトンネル状に覆う桜並木は雨模様の中でも十分に見応えがあった。、続いて訪れた南禅寺ではTVサスペンスドラマ撮影スポットとして名高い水路閣に琵琶湖疏水の流れを間近に感じることができた。東山の景観は琵琶湖の水の恩恵に深くあずかっていることを再確認して今回の山旅を締めくくった。(記:H.T)

■今回の山行は奇跡が三つも訪れた。延暦寺で迎えたWBC日本優勝! 阿弥陀堂から石段を降りている時だった。皆で喜んだ。一つ目の奇跡。次の目的地である大文字山から見下ろす京都の街並みが特別に見えた。二日目、伏見稲荷大社の圧巻の千本鳥居を一つ一つ潜り、やっと稲荷山の山頂に到着。下山途中に降りだす雨。登頂まで雨が待ってくれていたのだ。これが二つ目の奇跡。蹴上インクラインのレールを覆うように咲き誇る桜のトンネル。京都で迎えた満開の桜。これが最後の奇跡。そして、青春時代に戻ったかのような皆のはしゃぎよう。最後にHリーダーに感謝致します。悪天候の為のコース変更を余儀なくされご苦労があったかと思います。ありがとうございました。また、ご一緒した皆様からも優しく接して頂き楽しく過ごせる事が出来ました。一生の思い出です。(記:S.F)

比叡山頂(大比叡)にて
鐘に願いをこめて

大文字山火床から京都市街鴨川方面俯瞰

伏見稲荷にて
蹴上インクラインの桜トンネル
南禅寺 水路閣