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第12回ワンコイン講習会 報告  

第12回ワンコイン講習会 報告     主催:県連女性委員会
日 時・2018年12月1日(土)13:00~17:00
場 所・船橋市 西部公民館
講 師・安村 淳先生 マウンテンゴリラ登山学校主宰、安全登山の普及活動他日本登山インストラクターズ協会会員(講師)、厚生大臣免許あんまマッサージ指圧師
参加者・4名 (県連全体参加者42名)
テーマ・『ケガをしないで山をたのしむ』
■初めての参加なので特にだったかもしれませんが、安村先生の話っぷりに最初から最後まで引っ張られ、「山の楽しみ方」を叩き込まれた感じでした。理論的にはトレーニングをすれば80歳まではハイキングなどの軽い登山は可能とのこと。実際、こまくさの先輩達を見てもそれは納得です。しかし「生涯登山と安全登山」を目指すには自然は厳しく、非日常の自己責任で登る世界であること、十分な準備が必要であることを自覚できる者が対象だと改めて教えて頂きました。
参考:①日常(下界)では登山の為のトレーニングをし、タンパク質を中心にバランスの良い食事をする。②登山の前日と登山中は炭水化物を、登山中は水分を補給する。③下山後は1時間以内にタンパク質と炭水化物を補給する。                   (記 K E)

第12回ワンコイン講習会『ケガをしないで山をたのしむ』 
①登山の体力・・「筋肉」の力+「心肺」の能力だが筋肉が優先する。
②登山に必要な筋肉・・
・太腿前部の筋肉、下腿の伸展(登山後の筋肉痛になる筋肉)
・ふくらはぎの筋肉、足の底屈/膝関節の屈曲(山でよく攣る筋肉)
・大殿筋(お尻の筋肉、大腿の伸展)
・腹直筋(お腹の筋肉、体幹の前屈)
・脊柱起立筋(背中の筋肉、体幹の前屈)
③登山に適したトレーニング・・低山トレーニング
④登山の為の筋肉トレーニング・・
・大腿四頭筋/大殿筋→スクワット 1セット10~30回
・腹筋→上体起こし 1セット10~30回
・下腿三頭筋→踵上げ運動 1セット10~30回
⑤一般的な登山に必要な体力・・日帰り装備(荷物は体重の10%)をし、マイペースで
1時間に430m登る(7メッツの体力)
例)高尾山ならケーブル駅から稲荷尾根を頂上まで標高差約400mを、マイペースで1時間で登れる位  *マイペースとは「楽~やや楽」のペース。
⑥体力による安全登山・・標準の6メッツは1時間に350m登る。7メッツの体力を付けるのが良いが歩き方で調整する方法もある。
例)歩くスピードを下げると行動時間は延びるが、遅くなっても支障のない時期やコースを選ぶ等をする安全面に対する配慮が必要
*ウォーキングには十分だが、ハイキングには体力不足の人はゆっくりだとしても日本アルプスのような大きな山は避ける。
★遭難事故→現在は日本アルプスの様な大きな山で、天候の急変、道迷い、体力不足での疲労や転倒等の遭難事故が多い。
⑦エネルギー補給・・バテ防止には登山前夜から下山までは炭水化物を中心に摂り、下山後1時間以内に、タンパク質と炭水化物を摂る→日常生活でもバランスの良い食生活をする。
★事故が多い「魔の午後2時」は朝食べた炭水化物エネルギーが切れ、昼食での炭水化物エネルギーがまだ使えない状態。行動中は1~2時間おきに食べるようにする他、炭水化物サプリメントを利用する。
⑧水分補給・・自分が飲みやすい物でOK,行動時間が長くなったり、暑くて発汗量が多い時にはスポーツドリンク等の電解質が入っている物が有効。
⑨サポートグッズ・・タイツ(サポート系→体力筋力のある人、コンプレッション系→高齢者や体力不足の人)
⑩ストックの使い方・・基本は2本使いだが場所や状況に合った使い方をする。キャップは基本付けるが滑りやすい所では外す。
メンテナンス・・使用後は分解→水洗い→乾燥→風通しの良い所へ保管する。
★登山は膝に負担がかかる運動。杖は膝への負担軽減、バランスの補助や推進力になる等中高年の有力なパートナー。