個人山行

ヨーロッパアルプス(モンブラン・マッターホルン)

個人山行報告

山行期間 :2023年7月6日(木)~7月17日(月)

山域・山名:ヨーロッパアルプス(モンブラン・マッタ―ホルン)

山行形態 :海外ハイキング(シャモニ、ツェルマットを基地に周辺トレッキングルートの日帰り山行)

山行目的 :ヨーロッパアルプストレッキングの旅

参加者  : 3名

 

日程・コース・歩程・メモ

7/6(木)~7/7(金)

東京羽田空港国際線ターミナル21:55~イスタンブール空港(乗継)~ジュネーブ空港9:50/12:15(バス1.5h)~シャモニ14:00 観光局、登山協会にて情報収集 切符・パス等入手、市内散策、買出し、ホテルリッシュモン泊

■ジュネーブ空港からシャモニまでのバスチケットは日本で購入、11€と超安く便利だ。バスからモンブランが見え感動したが、もっと素晴らしい絶景をそれから4日間見続けるとは予想もしなかった。観光情報はしっかりしていて、観光案内所になかったイタリア側のバス時刻表まで近くの登山協会で入手できた。(M)

イスタンブール空港乗継待ち
シャモニ散策

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

7/8(土)晴れ

***モンブラン山群全体の把握、時差ぼけ解消、高度順化を兼ねたトレッキング***

ホテル8:30…シャモニ(RW:ロープウェイ)山麓駅8:50~プランプラ駅(RW乗継)~ブレヴァン展望台(2,525m)9:30~プランプラ駅(1,999m)10:00…《TMBルートトレッキング5.3km、2.5h》…フレジュール駅(1,877m)13:00(リフト)~アンデックス(2,385m)13:30(リフト)~フレジュール駅(RW)~レプラ駅14:40(バス)~ホテル前BS15:30 ホテルリシュモン泊

■朝方は曇りの天気だったが、時差ぼけもなくブレヴァン展望台に行く。山々は頂上を雲に隠していたが、沢山の花々に癒されながらプランプラからフレジュールまで歩く。何種類か見たこともない花があったが、殆どは日本の高山で見た花に似ていた。時間があったのでそこからアンデックスまでリフトで上がると、アイベックスらしき動物が2頭見え興奮した。観光ガイドを参照するとどうもそれは豚の一種だったらしい。(M)

ヨーロッパアルプスにきました!!!
フレジュールからのモンブラン

 

 

 

 

 

 

 

 

ブレヴァン展望台からモンブランを望む

 

 

 

 

 

 

 

 

7/9(日)晴れ

***モンブラン4,810m、グランドジョラス4,208m、ボソン氷河、ジュアン氷河、メールドグラス氷河、ドリュ針峰3,754mの大展望***

 ホテル6:00…シャモニ山麓駅6:30(RW)~プランドゥレギューユ駅(RW)~エギューユデュミディ展望台(3,842m)7:00/7:30(RW)~エルブロンネル展望台(3,466m)8:10/8:50(RW)~エギューユデュミディ展望台(RW)~プランドゥレギューユ駅(2,317m)10:30…《シャモニ針峰群直下トレッキング7.5km 3h》…モンタンヴェール駅(1,913m)15:00(登山電車)~シャモニ山麓駅15:30…ホテル ホテルリッシュモン泊

■10日位前にはエギューユデュミディ展望台へのロープウェイは予約をしておいた方が良いという情報があり、日本で予約を取っていた。幸い好天に恵まれ、朝一番のロープウェイで頂上へ行く。同乗の人達は、ほぼ全員がヘルメット、30mは優にあるロープを肩にかけ、本格的な雪山登山や岩登りをする人ばかり。絶壁の上にある展望台はスケールが大きく、誰がどうやって建設したのか驚くばかりだ。青空の中、山岳カレンダーでしか見たことがなかったモンブラン、ドリュ、グランドジョラスの4,000m越えの名峰が待っていた。イタリア側となるエルブロンネル展望台へのロープウェイは、富士山ほどの高さを渡り、名峰や氷河を間近で楽しませてくれる。展望台からは遠くマッターホルンやモンテローザまで望めた。下りはロープウェイを途中下車し、アルペンローゼに彩られた道を、昨日登ったブレヴァンを対面に見ながらモンタンヴェールまで歩く。(M)

エギューデュミデ展望台の岩登り出口デッキ
ロープウェイからエギューデュミデ展望台を望む
エギィーユデュミディ展望台にて
エギューユデュミディ展望台
ミディ~エルブロンネル間の空中散歩
ドリュ針峰

メールドグラス氷河の先にグランドジョラス

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

7/10(月)晴れ 

***モンブラントンネルを抜けイタリア側へ、フェレ谷・ボナッティ小屋からのグランドジョラス(南面)の大展望と高山植物を満喫***

 ホテル8:00…シャモニシュッドバスTM8:30(バス)~クールマイユール9:15/9:30(バス)~アルヌーバBS(終点)10:10…《TMBルートトレッキング4.9㎞ 2h》…ボナッティ小屋12:30/13:50…ラバシエBS14:50(バス)~クールマイユール15:20/16:00~シャモニシュッドバスTM17:00…ホテル17:20 ホテルリッシュモン泊 

■モンブラン山群のイタリア側をツール・ド・モンブランルートから展望したい思いは強い。しかしながら、国境を跨ぐ乗継バスの運行時刻情報による乗継具合に関して紛糾し、前日まで実行するか困窮した。慎重に意見交換した結果、計画通り実施することにした。幸い連絡バスの乗継、乗車券購入はスムースに行うことができたが、事前入手情報に限界もあり不安も多く、個人旅行の難しい点かもしれない。(O)

■情報が少なく心配したが、バス終点のアルヌーヴァにはハイキング客、観光客が多く、登山口がわからなかったが、すぐ教えてもらうことができた。Oさんの考えたツールドモンブランの一部は、フェレ谷を挟んで大迫力のグランドジョラスを終始見ながら、モンブラン山域よりはるかに多い花々に興奮し、ボナッティ小屋まで歩く素晴らしいコースだった。ボナッティ小屋の食事も大満足だったのだが、帰りに、パスポートをホテルに置いてきてしまった私は、フランス警察の検問に引っ掛かり、あわや豚箱かと冷や汗をかいた。(M)

フェレ谷の岩壁がグランドジョラス南面
ボナティ小屋にて休息
ボナッティ小屋でのランチ
たどり着いたボナッティ小屋の前にはグランドジョラスが・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

7/11(火)晴れ

 ホテル7:30…シャモニ山麓駅(登山電車)9:20~モンタンヴェール駅9:40…メールドグラス氷河《RW・氷河内洞窟散策・往復2h》…モンタンヴェール駅11:40(登山電車)~シャモニ山麓駅12:00《シャモニ散策》ホテルリッシュモン泊

■氷河のそばに行くのも、中に入るのも初めて。洞窟に下る500段の下り階段は、多くの観光客が上り下りしていた。氷河洞窟内はグレーシャーブルーそのもので美しかった。のんびりする日があった方が良いとのことで、午後は山岳美術館に行くことにしたが、現代山岳アートを展示しているだけで、期待外れだった。1000mの標高なのに、シャモニは連日晴天で25℃越えの暑さ。ホテルからも街中からもよく見えるモンブランも氷河も暑そうだ。涼しいエギューユデュミディにまた登れればと、12時に駅に行ったが、既に予約はいっぱいになっていた。計画的に予約しておけば良かったと反省した。(M)

河洞窟の入り口
メールドグラス氷河洞窟散策
ここはどこ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

7/12(水)晴れ

***シャモニからツェルマットへ移動***

ホテル10:00…シャモニ鉄道駅10:30~ツェルマット駅15:00…観光局にて情報収集、ツェルマット散策、買出し ホテルバーンホフ(泊)

■曾祖父の代からホテル経営をしているという滞在者に思いやりのあるホテルリッシュモンのマダムと別れ、列車に乗る。最後のゴルナーグラード鉄道は、山岳列車でツェルマットに行くぞという気持ちにしてくれる。駅に着いたときは雨だったが、ホテルは駅前で幸いした。立派な共同キッチンがあるので、最後の日以外は、スーパーで食材を買ってきてホテルで食べることにした。グレッチャーパラダイス展望台はエギューユデュミディ展望台と違い、ダブルリフトやロープウェイがあるためか、予約は不要とのことだった。(M)

7/13(木)曇りのち晴れ

***ウンターロートホルン展望台からのマッターホルン大展望と高山植物鑑賞***

 ホテル7:30…ツェルマット山麓駅(地下ケーブルカー)8:15~スネガ展望台(2,288m)8:30(RW)~ブラウヘルト駅(2,571m)(RW乗継)ウンターロートホルン展望台(3,103m)9:00/10:00(RW)~ブラウヘルト駅11:00…《氷河湖を巡るトレッキング4.5h》ステルゼー12:00…グリンジゼー13:10…グルーンゼー14:20…モスジゼー(遠望)…ライゼー…スネガ展望台駅(地下ケーブルカー)15:30/16:30~ツェルマット山麓駅16:40…ホテルバーンホフ泊

■ブラウヘルトから観光案内所お勧めの5湖巡りをしようと思ったが、2湖目のグリンジゼーで逆さマッターホルンが見られるかと、対岸の道を歩いたのが災いした。3湖目のグルーンゼーへの道を見落とし、道標が見つからず、登山者に聞いた。殆どの人が、ヤマップに似た地図を見ながら歩いていて、その方もそれを見て教えてくれた。グルーンゼーからの道がわかりにくそうだったので、3湖目であきらめ、グリンジゼーまで戻って、スネガへ行った。結果的に上から4湖目のモスジゼーを見ることができ、5湖目はスネガのそばにあった。(M)

グリンジゼーと顔を隠したマッターホルン
エーデルワイスとご対面
マッターホルンを見ながらコーヒータイム

 

 

7/14(金)晴れ

***マッターホルン(4,478m)、ブライトホルン(4,159m)、リスカム(4,527m)、モンテローザ(4,634m)の大展望。マッターホルン北東稜のヘルンリ小屋(3,260m)に最接近***

 ホテル7:30…ツェルマット山麓駅8:00(RW)~トルックナーシュテーク駅(RW乗継)~クラインマッターホルングレッチャーパラダイス展望台(3,883m)10:00/10:40(RW)~トルックナーシュテーク駅(RW乗継)~シュヴァルツゼー展望台(2,583m)11:00…《Hirli2,889m地点までトレッキング 2h》…シュヴァルツゼー展望台13:00(RW)~フーリ駅13:50…《ツムット村14:40経由、ツェルマットまでトレッキング2h》…ツェルマット16:00 ホテルバーンホフ泊

■クラインマッターホルングレッチャーパラダイス展望台から近接のブライトホルンに注視すると山頂に向けてラッセル中の数パーティーが手に取るように見られた。帰国後の話によると、こまくさメンバー4人(H、S、K、Y)が2013年7月にガスの中で登頂を試みたとのことである。(O)

わ~、展望台は強風!!!
マッターホルンのこんなに近くに来たのに・・・
デオドール氷河の上にあるロープウェイ
マッターホルングレッチャーパラダイス展望台からのマッターホルン
ブライトホルン山頂部
ブライトホルンとモンテローザ山塊

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

7/15(土)晴れ

***草原地帯のトレッキング、逆さマッターホルンの景色を堪能***

 ホテル7:30…ツェルマット駅(ゴルナーグラード鉄道駅)8:00~ゴルナーグラード展望台(3,089m)9:00/9:40…《トレッキング3h:リッフェルゼー10:40/11:00…リフェルベルグ駅12:35 》(登山電車)~リフェルアルプ~ツェルマット駅13:00 市内散策 ホテルバーンホフ泊

■登山電車でゴルナーグラード展望台へ行く。モンテローザ山群とグレンツ氷河が目の前にある。隣にリスカムなど4,000mを超える山々が連なる絶景だ。展望台から左手に氷河を目前にマッターホルンを見ながらリッフェルゼーへと下る。湖は初め波が立って逆さマッターホルンが見えなかったが、待っていたら次第に風が止み姿を現す。マッターホルン右手に連なる4,000mを超える山々の絶景を楽しみながら、さらにリフェルベルグまで歩く。(M)

■岩陰に風が遮られたリフェルゼー下池において、逆さマッターホルンの姿を唯一カメラに収めることができた。(O)

ゴルナーグラード展望台からのマッターホルン
右にリスカム、左にモンテローザ山群

 

リフェルゼー下池に映る逆さマッターホルン

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

7/16(日)、7/17(月)

 ホテル…ツェルマット駅11:15~ジュネーブ空港駅15:00

 ジュネーブ空港7/16 19:20~イスタンブール空港乗継2:20~東京羽田空港国際線ターミナル7/17 19:30

■雪をかぶった4,000m峰の山々に囲まれた涼しく美しいツェルマットから暑い、暑い日本に戻るのが少々恐ろしい。列車は途中レマン湖のほとりを通り、ローザンヌで暫く停車した。この湖畔の美しい街から日本の有能な若きバレリーナ達が世界に飛び立つかと感慨深い。安チケットなので、イスタンブールで乗り継いだ。広くゆったりした近代的な空港には驚かされる。天気には終始恵まれ、最後には富士山が雲の海に浮かんでいた。(M)

富士山が迎えてくれて日本へ無事帰還

《感想》

■今回の計画は、コロナ拡大、ウクライナ戦争、燃料高騰によるサーチャージ料、円安、物価高など多くの問題を抱える中、3年目に漸く実施できた。旅行会社のツアーも検討したが、気ままな行程、天候状況に合わせ臨機応変な日程変更や行程変更が可能な個人旅行に拘った。各メンバーの特技を100%発揮したことにより、大きなトラブルも発生せず、計画通り実行することができた。Mさんのリーダーシップ、英語の堪能さを発揮し、現地コミュニケーションや情報収集が実施できた。Kさんの情報収集力により、ロープウェイ、バス、現地パス等の事前購入ができ、スムースな行動が可能となった。今回の旅行期間すべてにおいて好天であったことが何よりで、いつまでも記憶に残る人生最高の山旅となった。(O)

 

■コロナ禍や円安の影響で、計画してから実施までが長かったが、今 山行を終えて振り返ると、本当に思い出に残る山行となりました。全日程、天候に恵まれ、まるで絵葉書を見ているような素晴らしいヨーロッパアルプスの景色や高山植物を充分に堪能することができました。ご一緒していただいたお二人に感謝!感謝!です。(K)

 

■国内の山行計画はほぼ全てパクリだったので、海外への個人山行をするのは、全く自信がなかった。それが予想以上の結果に終わったのは、天候に恵まれたことと、3人それぞれの持ち味を出し合って協力し合ったことが大きかった。と同時に、背中を押し出発までいろいろ情報をくれた元会員Tさん、20周年、30周年の記念山行の情報をくれた仲間達、現地ガイドさんからの貴重は情報を得られるようにしてくれたTさんに負うところも大きく、改めて、こまくさの仲間たちの連携に感謝した山行でもありました。計画の段階で様々な情報を下さった方々、一緒に山旅をしてくれたお二人、本当にありがとうございました。(M)