個人山行

団塊世代の珍道中記「日の出山集結山行とつるつる温泉」

アイルランドで3月24日客死された故KJさんの遺稿「団塊世代の日の出山珍道中記は末尾に掲載されて
います。心よりご冥福をお祈りします。

《個人山行》団塊世代の珍道中記日の出山集結山行とつるつる温泉(文中のKさんはKJさんのことです)
日程・2017年2月14日(火) 晴れ(一時、雪)

参加者・3名 (登りは2手に分かれて日の出山々頂に集結、帰りは皆でつるつる温泉へ)

登り1:御嶽駅~ケーブルカーコース:1名
千葉駅06:57/7:04…御茶ノ水8:03/8:09 …青梅09:29/9:30…御嶽駅9:46/09:53(バス)…ケーブル下
10:03/05…滝本駅10:10/21…御岳山駅着10:27 10:30出発…(1:15)…日の出山11:45着
登り2:鳩ノ巣~御嶽神社裏参道コース :2名
新検見川駅04:53…御茶ノ水5:38/5:48…立川06:40/50…鳩ノ巣駅07:57/08:00…(1:20)…大楢峠…
(1:20)…御岳山裏参道分岐…(0:20)…神代ケヤキ…(0:45)…日の出山12:27頃着(途中、迂回あり)
降り (共通):
日の出山14:10発…(1:40)…つるつる温泉15:50着/(入浴・飲食)BS17:30発…(0:19)…武蔵五日市駅
17:49/18:03…新検見川20:14着(車中解散)

日の出山は実に素晴らしい山だ!
■奥多摩の日の出山(902m)は山頂からの展望がよく、近くには大岳山から続く馬頭刈尾根が望め、またいくつものルートから登り上がることのできる山で、今回のテーマである集結山行に格好の交差ポイントである。

日の出山へは個人山行で家内と、一昨年12月にケーブル御岳山駅~日の出山~日向和田駅、昨年12月には同じく御岳山駅~日の出山~麻生山~金比羅神社~武蔵五日市駅と2回行っていた。昨年は山頂でおじいさんたちが楽しげにバーナーで焼肉パーティをしているのを見て自分でも少人数でやってみたいと思ったものだ。

幸い直近の会山行でご一緒したHさんとKさんの男性二人が私の誘いに応じてくれた。ところが家内が風邪をこじらせ、結局、男性三人だけで行くことにした。Hさんの誘いに応じてKさんも鳩ノ巣駅~大楢峠~の裏参道ルートを登ることになった。果たして、「三人珍道中」はどいうことになるのだろうか。

         
                                                      日の出山々頂から見た馬頭刈尾根

計画には労を惜しまず!?
■言いだしっぺの私は積極的に動き、個人山行計画書も率先して作成した。上記の「登り2」にあるように2人は新検見川駅発4:53と早い。最寄駅発の時刻が私よりも約2時間も早いのは正午前後に日の出山で集結したかったからである。

鳩ノ巣駅から大楢峠を経由する御岳山裏参道ルートは昨年6月に家内と登ったことがあるが、駅から大楢峠までが遠く感じた。ガイドブックの地図にある1時間20分をかなりオーバーしてしまった記憶がある。

Hさんは登り始めて間もなくの登山路左手にある「越沢バットレス」という高差80mという岩場のトレーニング場を脇に見ながらのゆっくり山歩きを楽しみにしていた。これもあって、「ゆっくり歩きどうぞ」とメールで伝えておいた。他にもメールで調理用具、水や具材の調達・運搬の手分けなどを細かく打ち合わせた。つるつる温泉の割引クーポンも同サイトから人数分印刷した。しかし今から思うと私の計画は焼肉と温泉に集中し過ぎていたようだ。

大事には至らなかったが、山行では珍しくない2つの「まさか」に見舞われた。

スワッ!事件か?
■当日、予定通りケーブルカー御岳山駅に着いた私は、駅近くの御岳平から日の出山を見に行った。同じようなおじいさん三人組がいて、スマホの無料アプリを使って山座同定をしていた。スマホを山の方に向けると日の出山や麻生山の山名が画面表示されるという優れものである。

            <こんな具合>

                            御岳平から見た日の出山

「進んでいるなー、いやこっちが時代遅れか」などと思いながら、すぐに神代ケヤキ方面に向かった。ここでKさんに携帯電話を入れたのは10時半過ぎである。まだ大楢峠を過ぎたあたりとのことである。予定では9時半には大楢峠を通過しているはずなので約1時間の遅れである。

Hさんも「登山道迂回につきいま大楢峠です。一時前後到着予定になります。先に一杯やっててください。」(10時24分)とメール連絡をくれていたようだが、後から家で見たら、やはり1時間の遅れを予想していたことになる。鳩ノ巣駅から登り始めて間もなく、思いがけない工事による迂回で、難儀を強いられたようだ。
この辺りのことは当事者であるKJさん(=Kさん)の「団塊世代の日の出山珍道中記(下記をご覧ください。

奥多摩ビジターセンターの「登山道・道路状況」案内があった!
■今になって、インターネットで調べると(https://www.okutama-vc.com/登山道-道路状況一覧/)

「奥多摩ビジターセンター 奥多摩 登山道・道路状況
御岳山 大楢峠~鳩ノ巣方面 通行止 林道工事  平成28年9月26日から平成29年3月13日まで城山を経由する迂回路あり」

とあるではないか。温泉クーポンなんかよりももっと重要なリーダーとしてのルート下調べが抜けていた。事前に伝えることができていれば当事者が城山迂回路のことを詳しく調べたり、ビジターセンターに電話して相談もでき、ルート変更も検討できたはずだったと反省している。第一の「まさか」であった。

頑張った二人! 
■11時半頃には日の出山々頂に着いた私は、最近買った岩谷の山用バーナーをセットして、100均で買った雪平鍋にテルモの水を注いでお湯など沸かし、コーヒーを入れては飲んだりしてゆったりと二人を待った。
焼肉の準備といっても、オリーブオイルを小分けした瓶、箸や皿を取り出したりするぐらいであまりやることはない。


                            好天そのものの日の出山々頂で二人を待つ。

1時頃に集結かと覚悟していたが、東雲山荘方面から見覚えのある姿が見えてきた。まだ12時27分である。当初のゆっくり想定の12分遅れでしかない。「頑張りましたネー」と思わず声をかけ手を振った。その時の決定的な動画もあって、ほんの少し先に着いたKさんにHさんが追いつき、Kさんの「アー、疲れましたー!」の声がして二人で大笑いしている。その到着直後のホットした写真がこれである。


                     裏参道早駆けのあと、山頂に到着してホットする二人 

タンより始めよ…ついに山頂の宴会始まる
■Kさんたちの早駆けのおかげで、思ったよりも早く始めることが出来た。私の計画通り、先ずタンを焼き、ついで黒毛和牛を焼きモランボンのタレにジュジュ―とつけて頂く。これぞ、空腹にしみこむ美味だ。
この間写真がないのはみんな食べるのに忙しく写真どころではなかっためと思われる。次いで4種類のキノコ類と軽くゆでておいた少々の野菜を油で軽く炒め、味付きカルビ肉を次々にフライパンに投入して炒め、これを新鮮なサンチュに手で巻いて頬張る。

この間使用したのは焦げ付き防止用のアルミホイールと100均で買ったミニ・フライパン一つである。安いのに、ずいぶんと活躍したものだ。

  
                         カルビを焼き                      餃子を蒸す

自分は小食派といっていたHさんが、山用ミニチェアに座ってひたすらタンや黒毛和牛を焼いてくれる。私は別バーナーでご飯パックを温めながら、Kさんと共にひたすら食べた。

Kさんは気配りがあり、今回も私の荷物が多いといって登山口を変更してまでも肩代わりをしようとするような優しい人だ。そのよく気が付くKさんがこのタンと黒毛和牛の一巡目の時だけはなかなか焼き手を代わりましょうと申し出ない。早や駆けしてきて、よほどの空腹だったに違いない。次のカルビを焼く頃からは焼き手に回ってくれた。

人心地したところで、王将の餃子にお湯を少しかけホイールを蓋がわりにして蒸し直す。これだけのことで結構おいしくなった。私は100均の小さな雪平鍋でパックご飯をあたためようとしていたが、食事に気を取られるうちに何度も吹きこぼしてバーナーの火を消すという失敗を繰り返していた。持ってきていた2L入のハンゴウを使うべきだったのだが、パックご飯は食べるのを諦めてしまった。肉の量はたっぷりあった。

かねて用意のキムチとしば漬をつまみながら皆で舌鼓を打ちながらサンチュ巻を平らげた。1人2個の餃子がちょうどよい数だ。タンと黒毛和牛も二巡目に入った。今度は写真を撮る余裕も出てきた。

 
                     餃子も蒸せた…                     タンと黒毛和牛からはうまそうな湯気が…

あんなに晴れていた山頂に小雪が舞う
■食後のコーヒータイムとなった。馬頭刈尾根も雪にけぶって見える。置いてあったリュックにも小雪が積もった。
この気象の急変はへぼリーダーの私には第二の「まさか」であった。

Hさんがインスタント味噌汁の具を間違ってコーヒーカップにに入れてしまった。人の制止も聞かずインスタントコーヒーの粉末をカップに継ぎ足し、お湯を入れてグイと飲んだ。顔をみるとやはりまずそうだ。ゴミは出さずに腹に納める山男の心意気か? そういえば、自分もクリーンハイクでスキ焼の残り汁をお湯で割ってエイッと飲み干したことがある。

Hさんは終始気を使ってくれて、ゴミを袋にまとめて下まで運んでくれた。まるでこの雪を予想していたかのように、手には長い傘を持って山を降りた。山男の勘と備えもさすがだ。

  
                  鳥のかっこうをしておどけるHさん             小雪が舞う中、山頂で満腹の記念撮影

つるつる温泉で温泉気分? とどまることを知らない我が物忘れ
■つるつる温泉に向かい始めると雪はじきに止んだ。16時前につるつる温泉に着いた。
受付で温泉名入りタオル (200円)がタダになるクーポンを取り出そうとしたがなかなか見つからず諦めかけた頃に脇から「これじゃない?」と私が到着直後にカウンターに置いてすぐに忘れたクーポンの入った地図入れが目の前にあるのを教えられた。

 
                    つるつる温泉に到着。                 名物機関車型バス「青春号」で駅へ出発

露天風呂は施設が比較的新しく、お湯も気持ちよかった。今朝、御岳平でスマホで山座同定をしていた3人のおじいさんグループとも再会して挨拶した。やはり、ここは人気のおすすめスポットだ。偶数日なので男性は「生涯青春の湯」だった。ネーミングが面白い。奇数日なら男性でも「美人の湯」である。

          
                               生涯青春の湯・露天ひのき風呂

出発まで1時間半もあったので、ゆったりとくつろげた。すっかりいい気持になって、クーポンで手に入れたタオルと毛糸の帽子の入った袋を温泉施設に忘れてきてしまった。Hさんが袋の色を覚えていてくれて置いてあった場所を教えてくれたので、帰りの「青春号」から電話をして確認し、着払いで家に送ってもらった。

結局、クーポンで200円儲けて、送料で750円損してしまった。帰り道、「そこまでとは…」とあきれるつぶやきも聞こえたが、しかたない。いや年齢以上に、人よりも「あれ」が進行しているのか?

「まさか」も「あれ、あれ」もあったが、実に愉快な三人道中であった。別れ際のKさんの力強い「焼肉うまかった!」の一言も嬉しかった。割り勘は一人頭1500円で済んだ。これもいい肉をたらふく食べた割には悪くなかったと思う。

最後に、付き合ってくれた両氏に、そして家であれこれアドバイスをくれた家内に感謝します。 (記 KY)

KJさんの「団塊世代の日の出山珍道中記
■KYさんから日の出山への個人山行のお誘いをいただいた。団塊世代で、山頂で焼肉をするという。面白そうなのとコンロにも興味があったので参加した。当初計画では3方向から別々に登り、山頂集合だったが、私がHさんに加わり鳩ノ巣駅から大楢峠、御岳山経由で行くこととなった。

鳩ノ巣駅から30分程で越沢への分岐を過ぎて間もなく、林道工事を理由に城山経由の急登へ誘導される。暫くはしっかりした道だったが、途中の分岐で直登ルートを採ったら踏み跡が怪しくなり、一部は四つん這いになるなど、大汗をかいてやっと頂上に着いた。そこから大楢峠へ途中3回ほど登り返しながら1時間遅れで下った。

ここでHさんが気を利かして、KYさんに我々が遅れている旨のメールを、スマホで打った。5分もするとKYさんから電話が来て状況説明したが、メールは受取っていないという。メールは自宅のパソコンに行ったらしい。

大楢峠からは雪で真っ白な北斜面をトラバースしながらの緩やかな登りで、アイゼンなしで休みも取らず快調に飛ばし、何とか30分遅れで日の出山に着き、KYさんと合流、焼肉昼食となったが、その詳細はKYさんのレポートに詳しい。肉ばかり腹一杯食べ翌日まで満腹感があった。

■昼食の終わりにスティックコーヒーを出したが、同じ袋にインスタント味噌汁も入っていたため、誤ってコーヒーに味噌汁の具を入れた人がいた。聞いてもコメントはなかったが、どんな味がしたのだろう。翌週私は具のない味噌汁を呑んだが、こちらはちょっと物足りない程度で特に問題なかった。

KYさんの計画は食料も含め細部まで気配りの行き届いたもので、帰りに寄ったつるつる温泉のクーポンも印刷して、地図入れに入れて持って来られた。温泉の受付で、先ず首から下げていた地図入れをカウンターに置き、床のザックの中を探し始めた。いくら探しても出てこない。そこで言ったのが「クーポンがないとダメか」、問われた受付嬢は「はあー?」。同行者がカウンター上の地図入れに気が付き、クーポンを出してやっと目的達成した。

温泉上がりにビールを飲み、さあ帰ろうとした時、テーブルの上に置いていた物を指して「KYさん、これ忘れないで」と言ったのが余計な事だった。これに気を取られたのか、KYさんはクーポンでやっと手に入れた銘入りタオル等を入れた袋を忘れてしまった。「小さな親切、大きなお世話」の見本となってしまった。すみませんでした。

いろいろ語り草になるようなミスの連続だったが、写真の表情にある通り、愉快で楽しい山行だった。ただ少し、ランク部長が定年制を主張する気持ちが分かる一日だった。  (記 KJ)